Power Platform活用を通じたDX人材育成支援サービス
・キーワード
Power BI、社員教育、DX推進、業務改善、内製化、データ活用
ENEOS 株式会社様
・業務内容
「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立に向け挑戦し、企業価値の最大化を目指す。
左から、ENEOS株式会社IT戦略部 デジタル推進1グループ
伊藤様、グループマネージャー 上原様、
丸山様、宮崎様、石井様
※本ページの掲載内容は導入当時の情報となります
ENEOS株式会社様のデジタル戦略では、DXを確実に進めるために「デジタル人材育成」と「データ活用」に注力している。デジタル人材育成の施策の一つとして、市民開発※を推進しており、社員が実践経験を積むことを重視している。データ活用については、迅速かつ的確な経営判断や事業の意思決定を支えるためのダッシュボード活用を推進している。ダッシュボードとは、企業の現状把握に必要な複数のデータソースからの情報を一元的に管理し、1つの画面にまとめたものだ。
従来は、経営層や事業部門の意思決定に使うようなダッシュボードをベンダーの協力のもと作成してきた。一方で、日常業務で活用するダッシュボードを同じ進め方で作成すると、作成・改修コストが継続的に発生してしまう上、ダッシュボードがブラックボックス化してしまう課題があった。そこで、各事業部門の社員が自らダッシュボードを作成し、改修できるようにするための実践的な研修プログラムを検討することとなった。
※市民開発とは、プログラミングの技術を持たない社員が、ノーコード・ローコードツールを使って自らアプリケーションを開発することを指す。
伊藤様
「ENEOSではBIツールとしてマイクロソフト社のPower BIを使用していますが、実務を行う社員がPower BIを利用できるようにするため、ハンズオンの開催や、自部署が抱える業務の課題解決をテーマにしたダッシュボードの作成といった実践的な研修プログラムを、我々の要望を取り入れて企画していただきました。また、実業務を通して実際にモノづくりを体験することで、Power BIの理解度を深めてほしいという我々の考えを非常によく理解していただきました。他社との比較を進める中で、ハンズオン開催、メンター面談等の柔軟な対応をご提案いただいたことが決め手となり、コムチュアをパートナーに選定させていただきました」(ENEOS 伊藤様)
ハンズオン実施
研修の始めに受講者にハンズオン形式でPower BIの基礎や操作方法をレクチャー。ENEOS株式会社様ではPower BIのeラーニングコンテンツを公開しているが、受講者のスタートラインをそろえるためにハンズオンを実施した。メンター面談
コムチュアのメンターが受講者と面談を実施し、受講者のスキルや進捗状況、作りたいダッシュボードの内容を把握したうえで、受講者に合わせた個別指導を行った。上司へのプレゼンテーション実施
研修の最後に、作成したダッシュボードを用いて、受講者が上司へのプレゼンテーションを実施。上司からフィードバックを受けると共に、ダッシュボードの有用性を示し、グループ内での活用を促進した。中間アンケート実施
受講者に面談時間や頻度が十分かどうかをヒアリングし、理解度や進捗状況を確認した。研修終了後アンケート実施
作成したダッシュボードの運用状況を確認した。研修後フォローアップ
受講者に「自部門内におけるPower BIの相談役・エバンジェリストのような主導的役割を担っていただきたい」という思いを伝えるとともに、市民開発の技術的なサポートを行うために設置している問い合わせ窓口を周知した。
実業務で利用可能なダッシュボードの作成
研修終了後のアンケートでは、受講者全員が「ダッシュボードを自力で作成できるようになった」と回答した。研修終了から1か月が経過した時点で、約9割の受講者が研修で作成したダッシュボードを実業務で活用し続けていることが確認できた。
また、研修終了後に各事業部門にて、Excel作業の削減やKPIの確認時間の短縮など、グループ内の業務効率化に貢献する新たなダッシュボードが作成されていることが確認できた。
さらに、経営陣が参加するDX推進委員会で本研修が話題に上がり、BIによるデータ可視化の重要性や、BIツールを扱える人材の必要性を社内に広めることができた。
研修終了後のダッシュボード機能拡張および
新規作成
研修終了から1か月が経過した時点で、すでに受講者の約6割がダッシュボードの機能拡張や新規作成を行っていた。さらに、受講者がグループメンバーからの改善要望を積極的に聞き取り、ダッシュボードの改善を行っている。このように、グループメンバーにとって使いやすいダッシュボードが展開されるという好循環が生まれている。
丸山様
「受講者のレベルに応じた丁寧な対応をしていただいたことで、受講者への研修終了後アンケートでは高い評価を得ることができました(満足度4.4点 / 5点満点中 )。2024年10月からは、第2回のブートキャンプ研修を開催しています。今後は、受講者が各部門におけるダッシュボードの主導的役割を担うことで、全社的な活用がより推進されるよう、サポートしていきたいと考えています。」(ENEOS 丸山様)