プロセスマイニングとは、ツールを利用して業務プロセスのログ情報(イベントログ)を分析することで、業務プロセスを可視化し、見えていなかった業務プロセスや分からなかった業務プロセスの問題点を特定・改善する取り組みのことです。 プロセスマイニングツールの代表的な機能を活用することで、以下のことが分かります。
業務プロセスの可視化
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アナログな手法では業務プロセスの可視化は担当者にヒアリングする形で行います。担当者の主観的な立場での情報が混ざったり、担当外のプロセスが分からずに整理しきれないといった問題があるため、結果として時間もコストもかけたのに中途半端になってしまうことがよくありました。
プロセスマイニングでは、ツールを利用して業務プロセスのログ情報(イベントログ)を取り込むことにより、データという定量的な情報をもとにして、客観的に業務プロセスを自動的にかつ短時間で可視化することができます。
これにより、担当者により品質が大きく左右されてしまっていた問題を解決できるだけでなく、人の目では見えていなかったプロセスを可視化することができます。
分析(ボトルネックの検知、逸脱プロセスの検知など)
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プロセスマイニングツールでは、さまざまな切り口(分析機能)により可視化したプロセスの問題点を分析することができます。
分析例
シミュレーション
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プロセスマイニングツールは、単に業務プロセスを可視化するだけでなく、ツール上で業務プロセスを再現できる、いわゆるデジタルツインが実現できます。ツール上で業務プロセスの条件(人員の数やコストなど)の設定を変更し、業務改善で得られる効果(効率化やコスト削減)をシミュレーションすることが可能です。
評価例
実際に業務改善を行う前に、効果を得られる見込みがある改善方法を見出したうえで行動に移すことができるため、業務プロセス改善を無駄に繰り返すことを防ぎます。
プロセスマイニングという言葉には、まだ馴染みがないかもしれません。
2010年代から海外でプロセスマイニングの導入が始まりました。世界的に有名な企業が取り組んでいることで認知されるようになり、海外ではすでに大きく広がってきています。
日本においても、2019年に上陸し徐々に認知度が高まりました。昨今ではプロセスマイニングの大手ベンダーの本格的な参入も相次いでいます。これから大きな成長が見込まれ、非常に注目度が高い分野になると言われています。業務プロセスは業種などにとらわれず、企業や学校などのあらゆる組織に存在しています。プロセスマイニングはこういった業務プロセスのすべてを対象とした分析が可能で、今後さらに大きな成長が見込まれる分野です。
経産省のDXレポートでも業務プロセスの見直しは1度ではなく、恒常的な見直しをするように求められています。プロセスマイニングは、恒常的にプロセスを見直すことができる仕組みも提供しており、本来のDXを実現するうえで必要不可欠であると考えています。
組織が抱える業務プロセスは1つではないため、プロセスの優先度を決め、プロセス改善の対応計画や目標を策定します。
対象となる業務プロセスを選定後、業務プロセスの内容を理解し、プロセスマイニングで必要なイベントログの所在や必要なデータ項目を特定します。
プロセスマイニングに必要なイベントログを収集するとともに、ツールで解析ができるようにクレンジング(データのマージや名寄せなど)を行います。
プロセスマイニングツールにイベントログを取り込み、業務プロセスを可視化します。
プロセスマイニングの各種分析結果から、プロセスが抱える問題点を抽出し改善方法を検討します。
改善方法をもとにRPA導入やシステム改修、プロセスの見直しのような具体的な対応を実施します。
定期的にプロセスの分析を行い、業務プロセスの改善状況(改善が期待通りに効果をあげているか、新たな問題が発生していないか)をチェックします。
当社は1つのプロセスマイニングツールに限定せず、幅広い製品で対応いたします。このため、お客様のご要望に合ったツールをご提案できます。
また、既にプロセスマイニングツールをご利用の場合は、そのツールに合わせた分析も対応可能です。
当社はBPMSやRPA、AI-OCRなどの業務プロセスのDX化に必要不可欠なソリューションの導入実績が豊富です。
このため、プロセスマイニングによる分析で終わりではなく、分析結果をもとにした具体的なサービスのご提案が可能です。
また、抜本的に業務プロセスの改善が必要な場合は、Com-PASS COREによる業務改革支援(コンサルティング)をご提供することも可能です。
ご提案可能なサービス
発見できる課題 | 改善内容 | |
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プロセス全体の遅延の元凶となるボトルネックタスク タスクの完了までに非常に時間を要しており、プロセス全体に影響を与えている | 生産性向上 |
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生産性のばらつき 作業者によってタスクの完了までの時間にばらつきがある |
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反復処理の検知 繰り返し同じタスクを実行している | DX推進 |
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逸脱処理 ルールに従っていないプロセスの検知 | コンプライアンス順守 |
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シミュレーションによるROI試算 改善による効果の数値的な試算や将来目標の効果測定 | 利益の向上 |
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